2015年5月1日
4月はじめに、家族5人と長女の知人で、京都・奈良に行きました。
長女の知人はスコットランド人。日本で語学教師を勤めながら資金を溜め、いずれ世界のどこかでIT関係で開業との希望を持っています。
しかし、何かと外国人に厳しい日本に疲れたらしく、今の在留資格が切れたらカナダにという話を、昨年末の会食の際に聞きました。
このまま日本を離れると日本に悪い印象だけが残ることに・・日本人の一員として恥ずかしいと、今回の旅行に招待すると約束したところです。
約束を果たし、中学3年生を含めた男3人で温泉に浸かりながら、久しぶりに英語を話す・・という時間を持ちましたが、つたない英語と日本語でも気持ちは通じるのでしょう。日本の良いところを見てもらい(写真)、面白い日本人がいることも知ってもらえたか、旅行後に在留資格の延長を申請した由。これで日本生活を続け、日本を好きになってもらえるかと思いきや・・またも問題発生です。
長女によれば、
「入国管理局に行ったが、窓口の資料は英語だけ。スペインや中国の人は大騒ぎ・・その結果、待ち時間ばかり。」
「やっと順番が来たかと思うと、窓口の人は英語が使えず・・質問に彼が丁寧に答えると、『difficult』の応対。」
「雇用先からの追加資料を求められ、企業窓口に行ったら、『当社では、そうした資料は出しません』と、雇用契約を結んだとは思えない回答。」
「社長に直接メールしたら、やっと動き出したが、外国人を契約社員として数百人雇う会社の割には、在留資格取得の必要書類を知らない様子。」
といった状況でした。最悪、知人の弁護士に相談する体制も整えましたが、まだ、どうなるかは不明です。
この件を知って、日本の良いところとして、「おもてなし」の言葉がよく使われますが、表面的に「もてなす」ことはできても、「表裏なし」とは言えないのではないか・・と考えるようになりました。観光に行く先としては評判が良いのが「表」なら、住んで働くには要らぬストレスが溜まるのが「裏」・・と長女の話を聞くと感じます。
しかし、一緒に風呂に入った彼には、在留資格の結果はともかく、日本を嫌いになって日本を出ることがないようにしたいものです。
さて、今回の通信は、都道府県の再編についてです。
4月は統一地方選挙など、地方政治・行政が話題になることが多い時期でしたが、この10年、ある程度進んだ市町村合併に比して、都道府県は何ら変化はありません。人口減少時代を前提に、今後の都道府県の役割変化に応じた再編の必要性について考えてみます。