老朽住宅改修 第36回 自前でできそうなことはやってみる~父親の血かと言われる

2025年4月6日

福井での改修工事開始直前、東京では長男がマンションに戻ってくることに・・それを契機に、福井での実施予定事項の実験を含めて、低レベルのDIY活動が始まりました。

 

まず着手したのは東京のキッチン回りです。
福井で更新する予定のシステムキッチンの選定のため、ショールームに行ったところ、東京のキッチンの古さが気になりだした奥方・・「せめて扉は綺麗にしたい」と言い出したのが、私のDIY活動の始まりです。

 

キッチン扉の交換は、長女が旧叔父宅に引っ越す際の改修で実施していますが、結構な値段がしました。値段が張るなら「全部更新したら」と勧めましたが、そこまでする気はないとのことで、結局、扉に市販の壁紙をはることに・・・扉をみると丁番はねじ止め、これを外すには電動工具があると便利だなと思いました。
間もなく、福井に移動して改修関係でホームセンターに行ったところ、電動工具の在庫処分の安売りに出くわして思わず購入~これが大活躍することになりました。

 

東京へこれを持ち帰り、キッチン扉の取り外しで、お試しです。最初は、丁番のねじ止めを外す場所を間違えるなど、作業手順を決めるまでは悪戦苦闘でしたが、手順を決めたあとは、スムーズに進行。扉を取り外したあとのキッチン内の塗装も含めて、扉の復旧まで1日で完了です。扉への壁紙はりは奥方の仕事でしたが、終了後の奥方は、仕上がりに満足のようでした。
次は、長男用の部屋を空にするため、2室に散乱していた物品を奥方の部屋一つに集める~福井で行う物品整理・収納強化の小規模な実験です。既存の家具の置き場所をcm単位で工夫して、7畳相当の洋室に、据付の壁面収納の他、大きめの書棚2、和ダンス1、事務机1、ベッド1を何とかおさめ、数多いバッグ用に新たに購入した壁面収納をベッドの足元の余剰空間に組み込んで終了。家具の組み立て・耐震措置、家具の壁面への金属ネット付設(壁面収納用)、破損していた姿見の修復などで、電動工具は活躍です。

その後は、奥方が気になっていた部分の修繕要請が続き、ネットで必要な金具を探すことから始まり、ホームセンターで切ってもらった板を自分で組み立て塗装して、配管目隠し兼用の洗面所用の棚を作るまでになりました。また、福井で予定していたキッチン等のLEDバー照明、玄関等の人感センサー照明も実験し、長所短所を確認することも忘れませんでした。

 

東京での実験を経て、福井での改修現場に戻ったわけですが、すぐに介護室・納戸等に家具を入れて耐震措置をしたり、壁に額をつける段階を迎えました。福井では工務店に費用払って実施を依頼する予定でしたが、実際に工務店の人が行う措置を見て・・これなら自分でできそうだと思いました。東京で電動工具に慣れていたお陰でしょう。
その後は、高所以外の家具の耐震措置・額等の壁掛用の金具設置などは、ほとんど自分で実施し、ミニキッチン・洗面台へのLEDバーの取り付けも、自前でうまく行きました。工事費も幾分は安くなったでしょう。これで自信を深めて、遊びの部分の火鉢の再利用、空気窓への飾りつけ、灯篭への照明設置など、部材は購入しますが、塗装を含めたDIY活動は続きました。

 

これが前回の農業用小屋2Fの活用につながっていますが、父親を知る人からは、「これは父親の血ですかね」と言われました。器用な父が、あれこれと工夫している姿を見て、私も幼い頃に父親の道具でチャレンジしましたが、概ね出来の悪いものとなり・・不器用と自覚した私は、その領域からは撤退しました。しかし、時代は変わり、部材はネットで選択し放題~取り付けは電動工具・強力両面テープなど手段は豊富になり、不器用でも形になる時代になりました。きっと低レベルのDIY活動なら続くでしょう。

 

今回の工事期間中の最大のDIYは2F屋根の木部の塗装です。父が「良い形だろ」と自慢していた正面の木部の色が変色しているのが気になり塗料を購入・・実施は、その時に一緒に福井に戻っていた長男に依頼~高所の嫌いな長男は腰が引けていました(写真)が、そのうち調子が出てきました。足元の瓦には塗料が散乱していましたが、無事に終了。色の気になる部分は、長男の未来の帰省にあわせて追加依頼の予定です。

 

改修時には自分自身で施工する場所を一つは作ることをお勧めします~工事終了後の「感想戦」には必須の話題です。屋根の正面・・長男にも私にも、心配して見ていた奥方にも記憶に残る場所になりそうです。

 

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