Vol.49 精神病床の分化(1) 政府案を「現実」に どう適用するか

2013年2月1日

間もなく、旧正月。私が、昔勤務した中国では、「春節」として、最大の盛り上がりを見せるイベントです。

きっと、写真のような様子が、中国全土で広がるのでしょう。また、一度は、見てみたいものです。

なお、写真は、読者の方から、横浜中華街の様子として、新年早々送っていただいたものです。いつも、ありがとうございます。

 

さて、最近、報道では、生活保護の話題が多くなっているように感じます。

覚せい剤取締法違反容疑などで逮捕等された被疑者のうち、約2割が生活保護を受給しており、警察庁幹部は「生活保護費という公的資金の一部が密売を通じて暴力団に流れている」と指摘との報道もありました。

民主党政権時代には、格差社会の象徴として、手厚く対応されたのが、一転して・・の感です。低所得者対策という言葉の乱発に、社会の目が厳しくなってきた反映なのでしょう。

ただ、生活保護世帯には、様々なものが含まれていますが、これを全て同じに見るのは、良い意味でも、悪い意味でも避けるべきことは、当然です。

生活保護世帯のこれまでの中心は、精神障碍の問題でした。

社会や家族からも忌避され、生活の基礎を失って長らく生活保護を受けて病院にいる人もいますし、地域にいても住宅費等から生活保護に頼らざるを得ない人が多いのも現実です。もちろん、この実態を、全てを是とするものではありませんが。

 

今回は、こうした背景も持つ、精神科病院の今後=精神病床の分化についてです。

1年以上前にも書きましたが、間もなく、昨年まとめられた厚生労働省の検討会報告書に基づき、新たな仕組みが制度化されるようですので、これを契機に、改めて考えてみました。

 

この報告書に記されている骨格を考えたのは、私の後輩。

私が、公務員としては果たせなかった宿題を継いでくれた彼の取り組みに関する、私からの評価と宿題の意味もあります。

ただ、こうして新たに提示した制度の目が、時代を経て育っていくのを見るのは、楽しいものです。

 

政府案を「現実」に どう適用するか