Vol.4 高齢者医療制度問題の解決の着眼点(2)

2010年12月15日

暑かったという印象が強く残る本年も間もなく終わります。
私にとっては、1月以降、仕事のこと、家族のこと、大きく環境が変わった1年でした。年末年始、静かに過ごし、4回目の年男を無事迎えたいと思っています。
皆様におかれましても、平穏に過ごされることを祈念しています。
 

さて今回は、高齢者医療制度の最後です。負担の面から整理してみました。

医療・介護制度の負担問題について、完全解決・抜本改革など無理ですが、個人的には、下記のような基軸で 議論を展開することが適切ではないかと考えています。

  1. 先のない公費依存ではなく、保険料中心に財源問題を構築すること(消費税負担率も自ずと上限があり、年金・医療・介護全てを賄うことは不可能。年金で終わりでは?という感覚。)
  2. 保険料負担者のベースを広げること(被扶養者制度の廃止等による全員の負担)
  3. 生涯を通じて使用する医療給付費等の1/2は個人で負担すること(高齢化に関わらない安定した負担構造・残りの1/2が税金・企業負担)
  4. 3.の負担額を、各世代を通じ、平均収入に比例して配分する(世代を通じた同率保険料)という思想で保険料上限を決める(現在は高齢者の負担率が現役世代より低いと考える。)

 

高齢者医療制度・介護保険制度の見直しの厚労省案は、個人的には高齢者の保険料負担を引き上げることを極力避け、しかし国庫負担増も抑制するという内容であり、従来の延長線上にある「時間稼ぎ」のマイナーチェンジで、正直、賛成できませんが、そうした現実の財源問題から見て甘い内容でも、政治との関係でどうなるか先行き不明です。

来年の今頃は、医療・介護の同時改定、今回先送りした年金国庫負担等と数兆円規模の国庫問題が生じますが、どうなるか今から楽しみ? です。

(右下のファイル名をクリックください)

 

Vol.4 高齢者医療制度問題の解決の着眼点(2)