2012年3月1日
『先日、大学の同期会で話をしましたが、いかにして自費診療の割合を増やすかばかりに目が行っているようです。
私たちの世代は卒後10年前後であり、若手から中堅に向けて移行する世代なのですが、研究所レポート(歯科医師はどう働いているのか 2012年2月8日)にあったようなことを考えている人はいませんでした。
まず他院と手を組んでという発想にはならないようです。また介護参入等で、他業種との連携が必要になる中、コミュニケーションが成立しないなどの医療以前の問題も気になります・・・
私自身は、今の立場を離れて自院に戻った時に、何かしたいと考え始めていますが。』
これは、通信の読者である歯科医師の方から届いた、研究所レポートに対する意見・感想です。
私は、こうした医療の閉じた実態は、歯科に限らず、日本の医療全体に通じる問題と考えています。他産業業では、今目の前にいる顧客だけでなく、これから顧客となる人(潜在顧客)に目を向けて、サービスメニューを増やしアプローチするのが普通ですが、どうも医療では、そうした発想は弱いようです。
昨日までと同じことを繰り返す、安易な途を行きやすい、行動変容をしたがらない・・・など、事業者としての健全性を阻害する要因はいくらでも挙げられます。
しかし、次代を担うべき世代の医療者には、意見をいただいた読者と同じく、ぜひ新たな時代・要請に応じた行動を積極的に展開することを期待したいものです。
さて、今回は、診療報酬・介護報酬の平成24年度同時改定を考えるです。
診療報酬改定だけで、その説明資料は300ページ近くになるほど、数多くの事項がありますが、その個々の解説ではなく、私が考える「報酬改定の目指すもの(役割)」という視点から、今回2回目となる同時改定を考えてみます。
なお、今回は、㈱日本経営の若手コンサルタントの協力(改定影響の試算)を受けています。ありがとうございます。
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