2022年2月11日
薬価制度に関する連載の2回目は、薬価改定の頻度についてです。
長年2年に1回の実施でしたが、その中間年にあたる2021年に初めて薬価改定が行われ、今年の春以降、2023年の2回目の中間年の薬価改定の検討が本格化します。
2021年の実施範囲について、決まった経緯は聞こえてきましたが、その数値の意味は、財政担当側の主張と医療提供側の主張を足して2で割ったという政治的な意味しかなく、本来の価格政策としての合理性という意味では評価不能なものでした。
今回始まる検討は、価格政策としての合理性を見失わず、また、その結果がもたらす中期的な効果とリスクを広く説明し、納得を得られるような結果となることを期待しています。
この観点から、薬価改定に内在する理論的・政策的矛盾を明らかにしたうえで、検討すべき方向について考えてみます。