再開Vol.1 20年以上 変更のなかった「調整幅」~薬価制度を考える(1)

2022年2月1日

コラム「行動観察」に記載したように、姉の急死を受け、私の残った短い時間を、「よく考え、語って」過ごすことに決め・・捲土重来~通信も再開です。

 

再開最初のテーマは、私が、医療分野の仕事に深くかかわるきっかけになった「2000年改定」を起点とする、現行の薬価制度です。

知人から意見を聞かれたことを契機に、今年、実質の検討が始まると思われるテーマを中心に計5回の連載をする予定ですが、薬価制度をテーマにするのは、これで〆です。

あとは、後世代の合理的な判断に基づき、多くの人が納得する結論を得ることに期待です。

 

さて、連載の最初は、2000年から20年以上、当時の原型を維持した唯一のルール「調整幅」についてです。

20年以上経過すると、その存在が当たり前になり、その必要性・意味について考えなくなるのは、長年連れ添った夫婦と同じかもしれません。

昨年来の検討開始から道を間違えている感もあり、当時制度化に関わった当事者の一人として、当時の基本的な考えを整理し、今後期待する議論の方向性について私見をまとめてみます。

 

20年以上 変更のなかった「調整幅」