2022年1月15日
「捲土重来」~一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことを意味する四字熟語。唐の詩人「牧之」が、項羽と劉邦について読んだ詩にある言葉です。
2年前の私の誕生日に父親の通夜がありました。特に、父親の死自体にショックを受けることはありませんでしたが、通夜・葬儀後に続いた一連の儀式、関係者への対応はもちろんのこと、相続処理については面倒なことが続き、すっかりHPの更新をする気力を失いました。
父親の口座閉鎖に伴う生活関係の支払方法の変更から始まり、過去の登記を遡っての相続人の確定、父親がゼロから購入してきた農地等の評価、有価証券・債権の確認、相続人間の配分案の作成など、知り合いの税理士法人に頼んで進めましたが、月1回の福井滞在では一度にできることは限られ(母親も姉も戦力外・・)、生前の父親に確認・相談をしていたものの、好きで相続したわけではありませんので、夏頃にはどっと疲れて・・
HP更新の戦意喪失、仕事に立ち向かう意思が挫けた状態に。
その後、1周忌をめどに再開も考えましたが、今度は知人から頼まれて始めた法人支援・・その内容が相当に酷く、いろいろ考えているうちに時期を失し、このままHP閉鎖するかとも考えていました。
さて、昨年12月に、四肢麻痺の姉がお世話になっているヘルパーの方から、東京に連絡がありました。
「顔が真っ青で、呼吸も怪しいので救急車で病院に行きます。」との一報、その後は、「救急車内で一時心肺停止。今は病院で治療を受けている。」との連絡でした
配偶者のほか、母親や叔母も病院に駆けつけましたが、「出血を止めるよう努力するが、それ以上は・・」「いずれにしても2・3日で亡くなると思われる」と説明を受けたとの連絡を受け、体は不自由なものの自由闊達に生きていた3歳違いの姉が、急死するのは不思議な気持ち~人の死とは、あっけないものという実感でした。
その日のうちに姉は亡くなりましたが、目前の仕事があるため、それを夜中に処理して、通夜に間に合うよう福井に戻りました。祭壇の姉(写真)を見ながら、トラブル・メーカーで事後処理によく付き合わされたことを思い出し、苦笑いしながらも「彼女は何を残したのだろう」と考えましたが、これは彼女にしか答えがわからない問いでした。
私自身も、3年後には、もしかすると今年に終わりが来ても不思議ではない年齢です。その時に、「自分は何を残せるのだろう」とふと考え・・年末年始を過ごしました。
「いつ消えても良いように今年から終活を始めよう」「付き合う人も残りの時間にふさわしい人に限ろう」「何も残せないが、HPで自分の考えは知ってもらおう」という3つの考えに基づき「捲土重来」~もう勢いを取り戻すことはできないでしょうが、少なくとも戦意喪失状態からは立ち上がり、よく考え、語って、残った短い時間を過ごそうと決めました。
どこまでHP更新が続くか・・また戦意喪失になるかもしれませんが、その度ごとに、最後まで自由闊達だった姉を思い出し、少しでも元気を取り戻したいものです。