老朽住宅改修 第23回 工事始まる(2)~旧和室部分の洋室化

2025年2月19日

今回の改修工事は、区画を分けて、順次、着工~完了を繰り返すという手順です。

最初は、旧和室2室を洋室化~介護室と事務室にする工事です。

 

この区画は、木造部と鉄骨部の接合の場所にありますが、耐震補強工事のため、既に床・壁・天井は撤去され、地面の上の束石まで見える状態でした。このエリアは、20年ほど前に、父親から頼まれた工務店の先代が床を一新していたことから、70年を経た柱より束石や根太材は新しく見えましたが・・1Fの床はフラット化するという方針の下で、全てやり替えることになりました(写真)。
着工時に、工務店の人に「先代に恨まれないの」と言ってみると、「ここは出来が悪いので、やり直します。」とのこと。どう出来が悪いかは聞きませんでしたが、それなりに親のことを意識しているのだと感じました。

 

さて、実際の工事期間中は東京でしたので、それから1か月ほどして現場に戻ると・・概ね床も壁も天井も出来ていて、確か聞かれたのは介護室に新設する窓位置だったでしょうか。

そこは奥方に任せて、こちらは2部屋の各出入口の造りの点検へ・・サイズは予定通りでしたが、想像以上に壁の厚さがあり驚きました。耐震補強で使用した柱が太く、その上に壁を作るので、この程度の厚さ(18㎝ほど)にはなるとのことでしたが、以前はガラス戸・襖1枚だった所が18㎝の分厚い壁になる~安全性が増す・断熱防音性が高まるという実感がわいたものです。

 

その半月後の6月半ばに福井に戻ると、介護室は内装も終了して白基調の明るい部屋になっていました。こうした建築過程を実際に見るのは初めてでしたので、興味津々・・特に奥方は写真を撮っては家族に送っているようでした。

その後、奥方は新設された窓の目隠方法の選定について工務店から聞かれていましたが、私は、隣の事務室の壁紙が張られていないのが気になり聞いてみました。「大工仕事をする場所が必要なので、事務室をそれに使用している」「壁紙は廊下共通なので、廊下の床・壁・天井が仕上がったら同時にする」という回答でした。
確かに、事務室には自前の作業台や資材も置かれています・・そうすると「次の作業場を屋内に確保するのが必要なのか」とわかり、介護室に配置物品を搬入し、DKの物品を車庫や鉄骨部の他の位置に移動させて「空」にする段取りに着手・・実践は、いつものYOUサポートに依頼です。

 

ただし、介護室用のベッドは著しく重いため、力のある工務店の人に移動を依頼・・・将来、1人で動かせるようにと、試しに買ってみた重量用のスライダーという商品をベッドの足の下に置いてもらいます。自分でベッドを押してみると、何とか1人で動かせます。父親の時に、ベッド移動が大変だった時の記憶に基づくアイデアですが、無事に成功して一安心。

これで介護室の骨格は概ね完了。見学に来た母親も、その変化に驚いたようでした。

 

予定通りにDK側も空になり、その後の工事も順調かと思いきや そうはなりませんでした。