老朽住宅改修 第22回 工事始まる(1)~まずはサッシの取り付けから

2025年2月16日

契約締結し、着手金を支払ってから、準備期間の約1か月経て改修工事が動き出しました。工事開始後に初めて福井の現場を見て驚いたのは、既に窓にサッシが取り付けられていたことです。

 

窓の大きさ・位置を変える木工事が必要な1Fの一角はともかく、全て同じ場所でサッシを取り換える2Fは、壁・天井を撤去した状態で、既に新しい窓・勝手口がありました(写真)。
考えてみれば、窓ガラスがあれば雨除けのブルーシートも不要であり、外壁工事も問題なく進められます。工事手順としては当然なのでしょうが、何となく、工事の終盤で入れるものと思っていた・・ので、驚いたわけです。

 

そもそも窓サッシは、プラン作成段階では、私の関心事項ではありませんでした。
今ある場所を変えることは考えずに、設備を新しくするかどうかだけ考えれば十分であり、色はあとで選択すれば良いという考えでしたが・・DK横の奥方の領域の窓を「テラス窓(床からの窓)」にしてはどうかと、耐震補強工事で壁を解体された状態を見た工務店から提案されてはじめて、考え出しました。

この提案に対して、「窓の場所は変えられるの?」「窓を新設したり、潰したりできるの?」と聞きましたが、「壁の構造によりますが、わりと簡単にできます」との答えに、テラス窓の提案のあった場所の土壁を見ながら、「本当に・・」と思ったことは記憶にあります。

この木造部のテラス窓は採用され、その後の奥方の領域の検討の基盤となりました。
西側の介護室では、「元々暗かったから窓不要では・・あっても小さいので十分」という私の考えに、奥方が反発。「介護は明るい場所で!」という奥方の考えを、工務店を味方につけて実現へ。位置決めその他は奥方の担当になりました。

いずれの場所も仕上がりは、明るく、日中過ごしやすそうです。

 

鉄骨部の窓は、紆余曲折を経て・・窓をなくすもの2か所、更新するもの2か所、以前のままで利用が1か所に落ち着きました。
トイレと浴室には、換気を目的とした窓が昔からあったのですが、最近では「見られたくない」と開けることはありませんし、換気設備は新設するので窓の意味は乏しくなり、そもそも大きさが規格外なので更新は高いとの3つの理由で、この2つの窓は、新たな壁の下に「永眠」となりました。
東側リビングは南壁のほとんどが窓という大きなもので、更新費用が数十万と高いことから先送りとし、DKの窓2か所だけ更新することに。ただキッチン側の南向きの窓は、過去、開けたことがないので、ガラス1枚のFIX窓への変更を指定しました。

 

実際に工事が始まって、DKの壁位置も決まり、キッチンの形が定まった段階で、工務店の判断によって、このFIX窓は、だいぶ小さい通常の引き違い窓に変更・・取り付けられた後の状態を見て、その変更を知り、その意図を工務店に聞きました。
「元案の大きさではシステムキッチン上部の据付換気扇に干渉する」「既存窓の枠を残して、その内側に窓を作るので小さくなる」「規格品の引き違い窓だと安い」との説明を聞いた、このエリアの責任者の奥方から、「この大きさなら外からの目線も気にならないし、ガラスも昔の擦りガラスみたいで良い」「コンロにも近いので、窓開けられたほうが良い」との「◎」が出されて落着です。

 

サッシ更新は全体10か所になりましたが、費用見積もりでは100万円未満(補助なし)。先進的窓リノベ事業という補助金を活用した結果は・・・既述の「両側折れドア」という介護用途のドア3枚分と同じ程度になりました。
窓サッシが安いのか、ドアが高いのかは不明ですが、部屋が暖かくなるのが早くなったという変化の一要因に窓サッシの更新が寄与していることは間違いないでしょう。

 

もし、窓を更新するときには、現状から形態や大きさを変えることもお考えください。

今回はトータルでは同じような費用(形態等の変更前後の見積もりの比較)で、使い勝手が格段に良くなりました。