旅の楽しみ35:「出雲の国」に再び立ち寄り

2014年4月25日

4月22日から4日間、岡山・島根・鳥取の山間地域を走破しました。

 

主たる目的は、1年半前に島根で会った昔の同僚と一杯飲むことです。そのついでに、姫路からレンタカーを利用して、中国地方の山間部の様子を体感しつつ、観光地にも立ち寄り一人旅を楽しむことにしました。

 

前回の訪問は沿海部が中心でしたが、今回は山間地域を中心に動くことに。

今から25年以上前の新婚旅行の際には、中国地方の山間地域の道路状況は悪かった(国道でもすれ違いが難しいような山道)との印象がありましたが、今回はイメージを一新しました。

 

一部には、「面倒な」道もありましたが、概ね走行に問題のない道ばかり・・

西粟倉村、新庄村(岡山県)、邑南町、奥出雲町(島根)、日南町、智頭町(鳥取)などの県境に接する町村を、ほぼ見て回りましたが、近くに高速が整備されるなど、移動のためのインフラは格段に進んでいました。各地域に目立った医療機関は少なかったものの、医療の確保は、アクセスの確保と考えると、ここ20年で格段の進歩があったと言えるでしょう(最終日に通った兵庫、大阪の町村部と比較すれば、同じ町村でも兵庫、大阪のほうが恵まれているのは当然ですが・・)。

ただ、世界遺産の石見銀山遺跡に立ち寄り、大久保長安の墓(佐渡にもありました・・)を見にいくと、墓の周辺は崩落で近寄れない状況(写真)にあり、山間部では、こうした移動リスクがあることは実感しました。そう言えば、福井県の若狭の半島部でも大雨の影響で一本道が土砂崩れで長期間通れなくなっていたな・・と思い出すことに。

 

平成の大遷宮を終えた出雲大社本殿に参拝し、知人の娘の縁結びに成功した御礼を伝えて松江に向かいました。

参加メンバーの一部(結婚された娘の親)は、高熱を発して欠席となり、元同僚と二人での飲み会に。地域の医療状況、行政の状況、最近の活動状況、政策的な議論・・飲み会の話題としては異質なネタが続きましたが、彼の一段の成長を知るよい時間となりました。

前回の時は、いろいろ悩んでいたようでしたが、今回は自分自身の立ち位置を見つけたようです。

今回通った奥出雲町・雲南地域で、彼はフィールドワークを実践し始めているようであり、医療福祉の連携のみならず産業・地域振興も含めた地域モデルはどうだろうかと思案しているとの話を聞き、嬉しくなりました。医療・介護から地域をみるのではなく、地域の一部として医療・介護を考えるという「地域実践モデルを作る」という想いと理解しましたが、その想いは地方では大事なことです。

一度は行政の道を選んだ彼ですので、こうした道があっているのでしょう。今後の彼に期待です。

 

終了後、松江市内のホテルで、Skypeによる会議(福井で支援する会社の取締役会?)に参加しましたが、機嫌が良かったのも酒の影響ばかりでなく、彼の想いに触れたことも影響しているのでしょう。とてもよい一日となりました。

 

さて、酒席の場では、彼の奥様は「開業したらいいのに」と言っていると聞きましたが、彼の選択に、少々「ご不満」があるかもしれません。間違っていたら申し訳ありませんが、彼の選択を後押ししたお詫びも含め、福井に戻ってから、越前打刃物の包丁を、奥様の名前入りで送る手配をしました。

福井の地元の良いものを気に入っていただき、長い付き合いになって欲しいと思うばかりです。

 

いずれまたお会いすることになるでしょうが、松江か福井か・・楽しみなことではあります。

包丁だけではなく、ご家族とも長い付き合いとなることを願って。