旅の楽しみ7:「出雲国」で成長した昔の同僚に再会する

2012年10月13日

10月11日から13日まで、島根県を訪問しました。

地域の状況を確認するのが目的の一つ、もう一つは、医師としての修業を積んでいる昔の同僚に会うためです。

 

11日の早朝に福井を出て、若狭、丹後、但馬、因幡、伯耆と日本海側を通り、夜に、出雲の松江に到着です。

 

この経路は、約25年前に、いわゆる新婚旅行として、国内を1週間ほど車で回ったときに通った道。

当時は、ナビもなく、配偶者も地図が読めない人間で「大騒ぎ」でしたが、世の中の進歩のおかげて、経路上の主要なポイントを見ながらも、ほぼ最短距離の一人旅・・・。

いずれも人口減少地帯。各ポイントでスマートホンのアプリを使って半径10km以内に病院などがあるかを確認しつつ、どのように医療や介護サービスを効果的・効率的に提供できるのか・・各地域でイメージしながらの旅です。

こうした急がない、のんびりした旅ができるのも、サラリーマンを辞めたお蔭です。

 

12日は、ホテルを出て、島根県の日本海側を自車で移動。

島根の医療圏は、面積は、いずれも東京23区より大きいのですが、人口は、松江・出雲を除き、いずれも人口10万人以下と、地元福井以上に、地域医療が難しいと考えられる地域です。

本日は、実際に県内を走って、どういう感じかを知るフィールドワークです。都市と都市との間がどれくらい・・・医療資源はどの程度ある(昨日使ったアプリを活用)・・・などを確認しながら、最終的には、松江から2.5時間走り、昨年竣工したNHOの浜田医療センターの新病院を見てUターン。

前院長から電話で「財務部長の指示で設計を変える」と院内スタッフに言ってよいか=悪者になってくれとの依頼があったことを思い出しながら・・・途中、25年ぶりに出雲大社(写真・平成の遷宮で仮殿でした)に参拝。

心も新たに松江に戻り、もう一つのイベントである、私の知人のご主人(初対面)と昔の同僚との夕食会に。

 

男3人のはずが、知人の次女(医師)と元同僚の奥様の2名が同席。

なんとなく、ぎこちない感じで始まりましたが、ご主人の「娘に良い夫を探して欲しい。」との発言から、一気に盛り上がり。女医ならではの悩みも聞けて、面白いことしきりでした。

2年以内に結婚したら、お祝いを沢山出すと約束しましたが、さて、この山陰の地に、「男前」の彼女を虜にする現代の「大国主」が現れるか楽しみです。「縁結びの神」 出雲大社の主神も、気を揉んでご覧になっていることでしょう。

 

一方、元同僚は、お役所時代に、「私のブレーキ役をして欲しい」と頼むくらい信頼した人ですが、2年ほど前に役所を辞め、現在、精神保健指定医を取得するためのトレーニング中。私も役所を辞めて2年経ったくらいに自分の選択に迷いがあり、それを思い出し、彼はどうかと思案しながらの再会です。

医師として成長していることは当然ですが、これから、どのように社会に関わっていくかに悩む姿を見て、一安心。

悩むことは、成長の糧。彼が、あのまま役所にいたよりは、確実に、人間として成長しているものと感じました。

悩みを自分で解決した先に、政策と現場の双方を知る数少ない立場を活かした、自分らしい社会との関わり方を見つけて欲しいものです。「末端こそ先端」 彼に伝えた言葉です。

 

本日は、二日酔い気味の中、高速道路を走り、朝に大山(伯耆富士)を、夕に富士山を見て、無事、東京へ到着。

実りの多い、福井~島根~東京 計1,500kmの自車の旅でした。