旅の楽しみ12:40歳台最後の日 寝台特急「北斗星」にて起床

2013年2月6日

本日は、国立病院機構旭川医療センターの職員を皆さんを対象とする研修会での講演でした。

旭川医療センターとは、私が国立病院機構財務部長の任期中、最初の頃に因縁のあった病院(自己の検証で記載)です。この病院の院長からは、以前より、「病院で講演を」という話がありましたが、今回は、5年越しの宿題を終わらせる機会です。

 

当時は、夏に講演して、ゴルフでもという話だったのですが、なぜか、実現したのは極寒の2月・・話が違います。

また、昨年末に、北海道東北ブロックの統括部長経由で、病院から要請のあった日は、私の50歳の誕生日の前日。一瞬、H統括部長の嫌がらせか?と思ったものの、私の個人のことなど知るはずもなく、宿題を果たすよい機会と引き受けたものです。

 

さて、雪の北海道に行くのであれば、前後の日程を調整して、ぜひ、日本で初の寝台特急(なぜか中国では乗ったことがあります。)でと考え、新年早々、直ぐ手配に着手。家族も一緒にと思ったようですが、日程が合わず一人旅に。残念ながら、カシオペアは売切れで、残っていたのは北斗星のB寝台(ソロ)のみ。それでも、上野19時発、札幌11時着の16時間の旅に期待を膨らませての1か月でした。

 

先週から続く大量の仕事(文書書き)を何とか4日には終わらせ、5日も二つの打ち合わせを終えて、ようやく上野駅に到着したところ、いきなり、「札幌からの列車が390分遅れて、19時発の北斗星は20時45分頃の出発です。」とのアナウンスに迎えられました。6日の講演に間に合わないかもと、嫌な予感です。

それでも一旦駅を出て食事をして気分を直し、ホームに戻ると、ちょうどカシオペアが4時間以上の遅れで出発です。それから20分後の20時45分に北斗星も出発です。この二つの寝台特急の出発を、この短時間で見ることはもうないでしょう。

2Fの個室にたどり着いて横になると、一畳ほどの広さと小さな窓が、なんとなく「秘密基地」の感じ。検札の車掌からルームキー(写真)をもらうと、さらに、その感じが深まり、いい気分です。ただ、部屋にはコンセントがなく、PC等の作業ができないのが残念でしたが・・

 

それから約10時間、固いベッドで起きたり寝たりしていましたが、青函トンネルの手前で外の明るさに目覚めました。白い雪の世界は福井で慣れたものですが、それでも、その中を走る列車の食堂車で朝食をとるのは気分の良いものです。目の前に、誰か連れがいるともっと良かったかもしれませんが。

そこで放送を聞くと、「現在、2時間40分の遅れです。札幌方面に行く方は、特急北斗に乗り換えると、北斗星より早く着きます。」とのこと。最後まで北斗星との選択もありましたが、安全をみて、函館で、北斗星から北斗に乗り換え、一路、札幌に。そこで、旭川行きの特急に乗り換えようとすると、目の前に、大阪行のトワイライトエクスプレスが停車中です。

昨日、本日と3つの長距離寝台特急を見られたのは、列車が遅れたおかげですが、その意味では、ラッキーでした。

 

旭川には、結局、当初予定より2時間遅れで到着し、病院内での講演に間に合いました。少々痛い腰をかばいながらも、院長のご希望も踏まえ、、現在・未来の医療財政の厳しさ、これから求められる医療提供の変化、どう行動を変えるべきか・・などの厳しめの話です。

最後に、「病院の建て替えに関わったときは、もっとやれると思っていましたが、まだ、結果は出てませんね。頑張ってください。」と付け加えました。皆さんが、どう受け取ったかは不明ですが、きっと、病院スタッフの知恵と工夫で、競合の厳しい旭川の地で結果を出してもらえるものと期待しています。

 

私にとっては、5年越しの宿題を終え、3つの有名な長距離寝台特急を目前に見る旅となりました。

時間が遅れるのも、たまには良いものです。