親と歩く27 山代温泉で親戚での宴会を再現

2013年12月31日

今月は忙しく時間がとれないかと思いましたが、総勢11名で山代温泉に行くことができました。

 

昨年の12月のコラムで書いたように、両親4人との時間をと考えていました。しかし、何かと忙しい1年でしたし、次女の件もあるので、実現は難しいかと思っていましたが、思い切って年末の30日、31日に4世帯 ~私の家族5人を中心に、福井の両親4人、日ごろ両親がお世話になっている伯父夫妻の11名~ の大所帯で温泉1泊を実施することにしました。

 

配偶者の両親、伯父夫妻には、事前に連絡してOKをとりつけ、ファミリータイプの大型の2部屋を予約し、当方の両親は、私が福井に戻ってから話をするところからです。きっと、寒いだの、猫がどうだの・・と文句を言うと思いきや、「猫も1泊しても大丈夫だから」と、あっさりとOKが出て、何となく拍子抜けな感じでした。

私とだけでなく、孫がいたり、伯父夫妻がいることが好印象だったのでしょう。

 

さて、昨日は、私の家族4人は東京から宿に直行、その他は、各世帯自動車での移動となりました。当初は、雪が降るとの予報もあり、足が乱れる心配もありましたが、小雨程度の天気で、東京からの移動組が予定通りに到着して宿のカラオケを始めるとの連絡を受けて、私も両親と出発です。

偶然ですが、配偶者の両親も、ほぼ同時刻に宿に入り、総勢11名 まずは出だしは順調でした。

 

部屋割りは、女性部屋と男性部屋に分かれ、それぞれ3世代の構成です。

日頃苦労の多いであろう各世帯の奥様方に、文句の多いご亭主との同室を避けて、女性同士で自由にしてもらうという発想でしたが、普段、文句の多い私の母親も、年寄り同士や孫との会話などを楽しんでいたようです。加えて、両親の面倒も他の方がみるので、私の負担も少なく、部屋で仕事をするなど、結構、自由な時間を持つこともできました。部屋割りの企画も成功したようです。

また、女性部屋の次女の顔が元気そうなので、聞いてみると、「先週から状態は良くなっている」とのこと。薬が合っているのか、狭井神社のご利益かは、わかりませんが、これも嬉しいことでした。

 

ただ、夕食は、個室で座敷に坐るタイプで、お年寄りには、少々辛かったかもしれません。隣の大部屋では、座敷に椅子を置くタイプでしたので、事前に依頼しておけば、対応してくれたに違いありません。この点は、次回以降の改善点でしょうか。

なお、食事部屋での着席場所も、メインを奥様方にして、ご亭主は次席、私の子供は3席としましたが、最初は、ご亭主は「それはダメ」などと文句を言っていたものの、義父は自分で蟹の身をうまくとれないことが露見(いつも奥方にお願いしているらしい)したりと、独りでの生活は難しいことも確認されました。

老夫婦のうち、奥方が先に亡くなると、男は先が短いと言うのは、こうしたことを原因にしているのでしょうか。少なくとも、亭主4人の中では、今のところは、私が最も自立しているように思いました(他の3人も、そう思っているのかもしれません)が、男は先に行くほうが良いのは間違いありません。

 

滞在中は、それぞれの組み合わせで、カラオケ、卓球、温泉卵づくり、風呂上がりのビール、ラウンジでコーヒー、お土産購入などと、自由に活動しており、不満は少なかったように見えました。

この2年間、連続で父母、義父母と福井県内の芦原温泉を使ってきましたが、私の東京の家族の不満 「温泉は本来楽しむ場であるが、福井ではそうした楽しみが少ない。温泉街という発想もなく、周囲に楽しむ場所もない。」を受けて、今回は、隣県の山代温泉に場を設定しました。

この宿に、一晩で600人が泊まったようですが、フロントでのやりとりを聞くと、結構、リピータの方もいるようでした。

一昨年でしょうか、SOFT BANKの広告に朝倉氏遺跡がとりあげられ、「なにもないのがよい」とのフレーズとともに福井が紹介されようですが、今では、取り上げられることを見なくなりました。何もないとは思いませんが、それを提供するという発想が福井全体に乏しいのでしょう。

今のままでは、地元の温泉に毎年行くのは難しいな・・と思うところです。

 

本日朝、叔父夫妻が車の鍵がないと騒ぐハプニングはありましたが、無事、部屋に置き忘れていたことが判明した後、各世帯は別行動となり、私は東京の家族と、温泉の周囲の施設で、少し時間を使うことにしました。

観光客向けの施設で、福井滞在中のお菓子を買い、新年を迎えるための地ビールを購入した後、今年5月に両親と行った那谷寺に行くことに。12時間後に新年を迎える境内では、初詣の準備が整っていましたが、一方では、奇岩遊仙境の周囲の庭は、北陸の風情を醸し出す「雪吊」が張り巡らせ(写真)ており、雪の準備も万端整っていました。

雪があれば、この景色はもっと良かったのでしょうが、昨日、皆が無事移動できたことを喜ぶべきでしょう。

 

今回の総勢11名での温泉行は、姉が脳梗塞で倒れた4年前の正月以来の親戚が集まってのイベントでした。

私が幼い頃から、福井の自宅にて、10名以上の人数規模で、お正月とお盆に宴会をしていましたが、何人かが鬼籍に入ったり、一方では、子供ができたりと、異動はあったものの長年続いていました。

今回の企画は、それを形を変えて再開するものでしたが、残念ながら、義母に先立たれ要介護状態で一人暮らしをする叔父や姉夫婦は、その状態から参加は難しいと思い声はかけませんでした。

 

家に戻ると、両親が孫に「楽しかった」と声をかけるなど、今回は、概ね参加者の皆さんからは好評のようでした。

全て私の負担なので結構な散財ですが、来年以降も、同様の企画を継続することとし、いずれ要介護者でも利用できる温泉宿があれば、叔父や姉夫婦も呼ぶことも考えてみたいと思います。