旅の楽しみ82:大雨・強風そして定期検査 計画倒れに終わった今回の島めぐり(離島訪問)

2019年3月8日

昭和の終わりには32百を超えた市町村数も、平成の大合併で17百程度まで減少。最近5年程度の全国行脚のお陰で、足を踏み入れたことのない市町村は、あと6か所だけとなりました。
今回は、これらのうち5か所の市町村を一気に行こうと伊平野島、徳之島、加計呂麻島行を計画です。

 

最初の目的地は沖縄最北の伊平野島でした。
飛行機の手配を終えて、旅の出発の直前に確認すると・・なんとフェリーの定期検査で、便数が午前の1便に減少していることが判明。朝一便の飛行機ですから、無理すれば、ぎりぎり間に合うかもしれないと思いつつも、天候が悪いとの予報に、半ば諦めて那覇空港に降り立ちました。
予報通りに天気も不順・・無理して島に行っても翌日フェリーが欠航になると、その後の旅程が大変と判断し、今回は伊平野島行を見送ることに。「事前の確認不足による失敗」に苦笑いですが、こうした計画変更も旅の楽しみの一つかもしれません・・。

 

花粉の飛ばない沖縄北部でゆっくりすることにしましたが、初日は突然の大雨、翌日は強風に。代替案の近隣の島への高速船も一日欠航・・やむなく、レンタカーで観光へ。人もいなくなった夕暮れの辺戸岬(沖縄本島最北部)で息抜きをしていると、外国人から日本語で声をかけられました。名護まで乗せて欲しいとのこと。町営バスも終わっている時刻らしく・・日本語にほだされて、ほっておくわけにもいかないと同乗させることにしました。

同乗者は、母国ポーランドで日本語を勉強し、早稲田大学との交換留学で日本に1年来ており、都電で通学していると、流暢な日本語で話をしました。船の定期検査で、生まれて初めてポーランド人と会う、それも東京の自宅の近くに住む人と沖縄で会うのは不思議なものです。長女の夫のスコットランド人がたどたどしい日本語しか話さないのを思い出しながら・・この同乗者にとっても、今回のわずかな交流が、日本を好きになってもらえる機会になればと思ったところです。

 

次の目的地徳之島へは、本部から約8時間の船旅です。
この船旅だけは天気に恵まれ揺れることもほとんどありませんでしたが、沖永良部島での特産品のじゃがいもの積み込みで数十分遅れました。鹿児島~沖縄を往復するこのフェリーは、生活・産業の幹線なのでしょうが、天気が良くても予定通りに行かないのは島らしいのでしょう。
徳之島のホテルで翌日のレンタカーをお願いすると・・島らしく長く待たされてから「空きがない」とのこと。下船客も少なかったので、現地でのレンタカー手配でも大丈夫と思ってましたが、少々、慌てることに。
閉店時間後でしたが、別のレンタカー会社に電話すると、何とかつながり、古びた1台を借り受けることに成功・・・しかし、車内には「今月いっぱいで閉店」との張り紙が。この大手レンタカーは島から撤退し、島独自の会社に変わるようです。島の経済が、少々不安になります。

 

翌日、雨が強く降ったり、小降りになったりする中、3つの町からなる島を一周です。この程度の大きさの島なら、1つに合併してもよさそうなものですが、各町とも財政的に豊かなのか・・仲が悪いのか・・。
闘牛の施設から戦艦大和の慰霊碑(写真)に着いたころには、晴れ間も見えてきましたが、強風が吹き始めました。夕刻の奄美行の飛行機は揺れながらも離陸しましたが、着陸は風にあおられてかやり直し。機内放送も混乱気味・・久しぶりに、飛行機で緊張する一瞬でした。

 

最後の目的地は加計呂麻島。1つの町が海峡の南北に分かれています。
この海峡を超えるフェリーは、乗船時間20分ほどの短距離フェリーなのですが、ここ数日は欠航ばかり・・との運行情報。そろそろ動くのでは期待して翌朝を迎えましたが、公開されている運行情報は、全便条件付き運行。そのうち1・2便欠航との表示なり、運行を期待して宿から1時間ほどの港に行くと3・4便欠航との看板。やむなく、奄美大島側の町内を車で観光してから、再度、港に行くと5便も欠航~結局、その後も欠航で、1日欠航となりました。最終日の空港で、「加計呂麻島で2日足止めを食って、本日の1便(その後は欠航)で戻ってきた。飛行機も取り直しで大変だった。」という話を聞き、今回の旅程自体に無理があった~計画倒れだったと反省することになりました。

 

これまでも島の旅では、予定通りにいかないことが結構ありましたが、それにも関わらず、3か所の島を渡り歩くというのは「机上の空論」だったようです。現実を確認せずに、思い込みで行動すると失敗するという当たり前のことを再認識する旅となりました。
それでも今回徳之島3町、奄美1町に足を踏み入れ・・当初の予定とは違うながらも記憶に残ることを体験。

残りは伊平野と小笠原2か所、還暦前には行きたいものです。