2017年5月4日
ここ数年5月の連休は、自車で東北を巡っています。
2011年の東日本大震災以降、その状況変化を直接見るとともに、わずかでも地元振興に繋がればとの考えからです。今年は、連休前半は奥方と一緒に行動し、途中から岩手・宮城と一人旅です。
前日は八幡平の秘湯の宿から、本州最東端の魹ヶ埼(とどがさき)に向かいました。
途中、昨年台風10号の大雨のため高齢者施設で9名の死者を出すなど甚大な被害を受けた岩泉町を通りましたが、台風で冠水した「龍泉洞」も、今年3月に営業再開したとのこと。国道沿いの道の駅は、他県ナンバーの車で賑わいを取り戻していました。
通行止めの道もあるなど完全な復興には、まだまだなのでしょうが、やはり大勢の人が集まることで人の心も上向きになるのでしょう・・また「龍泉洞」に行ってみたいものです。
しかし、魹ヶ埼のある宮古市の中心部は、空閑地が目立ち・・復興しているという感じは伝わってきません。大規模な土木事業が続いていますが、人でにぎわうという感じが伝わってこないからでしょうか。
魹ヶ埼の手前の姉吉キャンプ場に車を止めましたが、過去の津波の高さを表す表示板には、「この地にあった姉吉集落は明治と昭和の津波で二度共全滅」との記載があり・・繰り返される津波の恐ろしさを感じます。
その後、東日本大震災の被害の跡が生々しく感じられる沿海部の釜石、大船渡、陸前高田を通って気仙沼に着いたのは20時過ぎ・・東北旅で直接の被害地に泊まるのは初めてですが、予約したホテルは、市の中心部からはずれた内陸部に立地し、「長期滞在型・復興支援ホテル」を標榜しています。震災直後、気仙沼市内は火災が広がりましたが、その復興事業のために遠方から動員された作業員が利用することを想定して新設されたホテルと思っていましたが、何と他県ナンバーの観光客で一杯でした。
外国人も私の到着後に続々と到着・・観光客の話を聞いていると、明日は大島に渡ると言っています。その話につられて・・急遽、気仙沼大島に渡ることにしました。
東北地方最大の有人島の気仙沼大島は、本土とは最も狭い場所で230mしか離れていませんが、フェリーでの移動です。本日朝、フェリー乗り場で往復乗船券を買おうとすると、午後に島から戻る便は予約で一杯・・止む無く2 時間弱の島滞在となりましたが、好天に恵まれ気持ち良い時間でした。
亀山の展望台からは、リアス式海岸の美しいパノラマが広がり・・津波被害があったとは思えない長閑な景色です。創建1000年以上の歴史と伝わる大島神社など、時間があればゆっくり歩きたい地です。残念ながら、薄緑色の花をつける「御衣黄」という桜が自生していることは後で知りましたが、次の機会の楽しみになりました。
島から戻るフェリーからは、海鳥の向こうに来年竣工予定の架橋が見えました(写真)。
次に来るときは、車で直行となりそうです。