旅の楽しみ73:晴天と豪雨 九十九島は荒れ模様(離島訪問)

2017年4月17日

今月は、奥方と北松浦半島西岸に連なる九十九島に向かいます。
長崎には、毎年1度は様子を見に行っている社会福祉法人がありますが、これの訪問とあわせて奥方との島旅となりました。

 

長崎では、あまり天候に恵まれた記憶がありません。
古くは、高校の修学旅行は台風で熊本からのフェリーが欠航し長距離移動、新婚旅行も天候のため佐世保到着は夜遅くに・・最近も、仕事で長崎に足を踏み入れるたびに、必ず雨に見舞われています。
「長崎は今日も雨だった」という歌の影響で長崎は雨が多いイメージですが、実際の降雨日数は少く、下位10位前後・・私の場合、確率5割で雨ですので、よほど長崎と相性が悪いのでしょう。

 

しかし、今回、奥方と長崎空港に降り立った時は晴天。相浦港からフェリーに乗って九十九島の中でも最大の島~黒島に着いたときには、暑く感じるほどでした。
港で事前にお願いしていた観光ガイドの出迎えを受け、最終のフェリーまで70分の島内観光の開始です。
70~80歳と思われるガイドの方でしたが、黒島天主堂では、幼い頃に神父様に怒られたことなどの自分の体験談も交え、年齢を感じさせない元気さで話を続け・・聞き上手の奥方が「合いの手」を入れると、さらに話のボルテージが上がる感じとなりました。世界遺産として登録を目指している「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つですから、静かに時間を過ごすものと思っていた私は、少々、面食らいましたが、これも旅の面白さでしょう。

 

息子さんに代替わりした民宿の近くでは、「高さ数m及ぶ石垣を一人で積んで今の建物を作った」と話されましたが、これが一番印象に残りました。ご本人のガイドでなければ、業者に頼んだ普通の石垣と見過ごしていたでしょう。港に戻るまでの3/4は彼の話を聞いていたと思いますが、世界遺産候補の歴史より、個人の歴史が面白く感じたのもガイドの人間的な魅力によるのでしょう。
しかし、島の状況の話をするときは、寂しそうな感じが伝わってきました。特に、子供が減って、小学校と中学校が一つになる(校長が1人などと教員数が減る)ことは、残念そうでした。それだけに世界遺産に登録され、島に活気が戻ることを期待しているのでしょう。頑張って欲しいものです。

 

相浦港に戻ってから、南九十九島を一望できる展海峰に向かいます。
時間調整しながら夕日の時間にあわせて到着すると、そこは一面の菜の花~秋のコスモスが有名のようですが、奥方は、ひたすら好きな菜の花の写真を撮り続けています。海の見える高台に来ると、なかなかの景色(写真)です。しかし、徐々に雲が増えて来て、日の入り近くには夕日は雲の中に隠れてしまいました。

翌日の天気は崩れそうと嫌な予感がしましたが、疲れからか早々に宿で熟睡となりました。

 

一夜明けると外は雨・・今回も長崎との相性の悪さは再確認されました。
それでも、昨日展海峰から見た九十九島を間近に見たいと、九十九島遊覧船の乗り場に行くと、何と「荒天のため欠航」との張り紙・・さらに「割引券を渡された宿泊先のホテルで教えて欲しかった」と、奥方の冷たい感想が加わりました。

やむ無く、彼女の行ったことのない平戸に足を延ばしましたが、雨は土砂降り、横殴りの風と状況は悪化・・飛行機の搭乗時間前には空港に着きましたが、奥方が乗るはずの飛行機は天候が悪いので長崎空港の上空で旋回中とのこと。私は、奥方を空港に残して仕事に向かいましたが、結局、飛行機は欠航・・奥方は、私の調べた列車のルートで東京に向かうことに。

 

長崎との相性の悪さは極まった感です。
仕事の相手に、「長崎に来るのは今回が最後」と伝えたのは、言うまでもありません。