Episode138「結婚式は黄金週間明け 地元福井の披露宴は笑いの渦に」

2015年10月28日

役所3年目の5月 黄金週間明けに地元福井で結婚式を挙げました。

 

1年前に2人で話をして結婚することにしましたが、私は、何かと面倒な結納や挙式は行わずに済ませられないかと考えていました。そのことを両親に話をしたところ、「犬や猫をもらうわけではないのだから。」と一蹴され、8月には福井で結納となりました。
結納をした以上、結婚式・披露宴も必要となりましたが、ここで両親に「東京で」と言ったところ、「東京でやってもいいが、親戚や近所も多いのだから福井でもやれ」とのお達しが・・2度の披露宴は耐えられないため、福井で挙式・披露宴、仕事関係者は福井に呼ぶ、必要な費用は親が支払うという結論に。いわば親がかりの式となったわけです。

 

あとは日取りの問題だけでしたが、6月生まれの奥方からは誕生日前(同じ年齢の時)に式をしたいとの希望が、お役所関係からは暇な時期にという希望があり、最終的には黄金週間明けの5月7日(土)としました。当時は、隔週で土曜は出勤日でしたので、国会休止中の7日の夕刻とすれば、役所関係者も動きやすいというのが表向きの理由でしたが、実際には、私には6月からは1か月の研修が待っており、7日の式とすれば、その後の旅行を含めると、5月・6月は実質の出勤は10日もないまま、7月の人事異動が待っている・・という邪な気持ちでの判断でした。

 

さて、当日、福井での挙式も無事終了し、夕刻から披露宴となりましたが、予想外の展開となりました。最初は、主賓の児童家庭局長から型通りの御挨拶をいただきましたが、乾杯後の最初の祝辞に立った障害福祉課長から場が乱れました。
課長は、「ここは厚生省所管の福井厚生年金会館。何時までやっても構わない。」と口火を切り、局長の挨拶に使われた「将来を嘱望」という定番の言葉について、「将来を嘱望されていると信じようではありませんか!」と笑いを誘い、その後は何曲かの歌を交えながら私の仕事生活を題材とした、約30分にわたる長い挨拶ならぬ・・長い漫談を続けました。

 

田舎の披露宴ですので、出席者の過半を占める親戚・近所の皆さんは、披露宴開始前に、それぞれの実家で振る舞い酒を飲んでの出席です。最初は、見知らぬ国の役人の参加に緊張気味のように見受けましたが、課長の面白い話に緊張がとれ、酔いが回った本来の姿が出て、笑いが止まらない状態に。あとは誰が何を話しても笑いが続くことになりました。
私の隣に座る新婦も笑いが絶えませんでしたが、私も、1年前に、結婚式や披露宴は面倒だな・・などと思ったことは、すっかり忘れて、自分のことを題材としとした皆さんの話に笑い転げていました。気がつくと、終了予定時間を大幅にオーバー・・4時間を超える披露宴となっていました。

 

披露宴終了後は、役所関係、友人関係と別れての2次会となりましたが、気がつくと、友人関係の2次会に障害福祉課長が参加していました。聞くと、「役所関係の集まりはつまらないから来た。」とのこと。課長は、ここでも周囲の笑いを誘い、深夜まで楽しい時間が過ぎていきました。翌朝、奥方と2人で、車で旅行に出ましたが、しばらくは披露宴の話が続きました。それほど、印象的な披露宴だったのだと思います。
誰しも結婚式には何回か出たことはあるでしょうが、自分の結婚式が一番面白かったという人は少ないのではないかと思います。ちなみに、その後局長は法務大臣、課長は知事となられていますが、そうした重い肩書とは違って、自分の結婚式を一番面白いと思えるような愉快な時間を共有できたことを感謝するばかりです。

 

なお、課長は、この成功をきっかけに、その後も、結婚式で同じ漫談を繰り返されたようですが、「主賓でやったら全く受けなかった」という話を聞きました。
さすがに、私の結婚式でも主賓では・・挨拶順は大事と思うところです。