旅の楽しみ60:友人夫妻と岩代国の紅葉と菊を見る(国府散策) 

2015年10月19日

概ね4か月に1回の知人夫妻との4人での外出も今年3回目。昨年10月に知人の奥様の病気のため、直前でキャンセルとなった福島に向かいます。

 

福島地域は広大な陸奥国の一部ですが、8世紀の初めに、短期間ですが、岩背国、岩城国として陸奥国から分離されたことがあります。また、明治維新の時には、戊辰戦争の戦後処理の一環として、陸奥国、出羽国は分割され、福島地域は、岩代国、磐城国となるなど、複数回の国の区画変更という面白い歴史を持っています。岩代国は、国府跡、国分寺などはありませんが、今回は、岩代国の中心部に近い、磐梯吾妻の紅葉と、二本松の菊人形が目的です。

 

4人は上野駅で合流。少々、時間もあるので、ベンチに座って、知人から、前回外出後の奥様の状況を聞いていましたが、ふと隣に座っている人の顔を見ると、お役所時代に仕事をした見覚えのある顔がありました。服装等からして、明らかに地方出張と思われるため、遊びモードの私から声をかけるのも失礼かと思い・・知らぬふりをしていましたが、知人の顔を見て、「○○先生」と、先方から挨拶をしてきました。当時とは外見が結構変わっている私には気づかなかったようですが、25年ぶりですので、わからなくて当然でしょう。しかし、こんな時に会うとは不思議なものです。

 

約90分で福島に新幹線で到着。車内では、知人と私の奥方が、いろいろと話をしていましたが、前回、前々回と同じような話題はなかったようです。帰宅後、奥方から、「今日は、話題は注意していたのよ。」と聞かされましたが、私から「何度も同じことを聞くのはどうか・・」と言われていたことが気になっていたようです。ただ、知人の著書を読むという知人との約束は、すっかり忘れていたようで、次回までの宿題になりました。

 

福島駅からは、レンタカーで磐梯吾妻スカイラインを目指します。山の中腹は、綺麗な紅葉でしたが、残念ながら、不動沢橋周辺は見頃を1週間ほど過ぎた感じ、浄土平では散った感じ・・さらに好天との予報にもかかわらずガスが出るような状況でした。途中、何度か車を止めて、景色を楽しみましたが、いつも通りの知人夫婦の仲の良い姿を見ながら、姉の介護疲れで、昨日入院することとなった義兄のことを思い出し、「同じ夫婦でも、こんなに違うものか。」と感じざるを得ません。
浄土平では、ガスにも関わらず、上に行こうと3人は歩き出しましたが、私は、いつも通り下で待機・・上野駅で知人から聞いた、「夏頃は、幻覚も出たか不穏な状態が続き、薬もあわずうつ状態になり、家に1人ではいられなくなったので、週3日のデイサービスを始めたが、これが彼女に合って、昼間の活動のお陰で夜も安定して寝るようになった。」という話を思い出し、お互いに思いやる心があると、大変な病気介護も安定するのだな・・と実感します。本日も、きっとゆっくり休まれることでしょう。

 

さて、山を下りると、もう二本松です。今年で61回目となる菊祭りの会場~霞が城公園に向かいます。
私の奥方は、小さい頃には、福井武生の菊人形によく行ったようですが、大人になってからは初めてとのこと。大輪の菊や、1株で1千を超える花を咲かせる菊など、次々に写真を撮っています。私も知人夫妻2人の写真や、知人夫妻と奥方の3人の写真を撮るなど、さながら撮影会の感じです。
始まったばかりのためか、十分に咲いていない菊の花もありましたが、公園内にある庭園を菊で飾る場所(写真)は、誰もが足を停めて見とれていました。秋の菊は良いものです。

 

その後、郡山から新幹線で、それぞれの自宅に向かいましたが、夜には知人からメールがきました。
「今日はありがとうございました。おかげさまで、いのちの洗濯ができた気持ちです。写真もさっそくにお送りいただき感謝です。よい記念になります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

 

車内での日程調整で、次回の4人での外出は2月後半。
寒いでしょうが、梅を見に行くことにします。