旅の楽しみ32:新東京百景(多摩地区)を巡る~薬師池公園

2014年3月8日

今回の新東京百景巡りは、町田市に所在する薬師池公園です。

 

この公園は、1982年に「新東京百景」、1998年には「東京都指定名勝」に指定され、2007年には「日本の歴史公園100選」に選定されています。町田市を代表する公園で、中心部には薬師池という池があり、梅、椿、桜、花しょうぶ、大賀ハス、新緑・紅葉等、四季折々の彩が訪れる人々を楽しませてくれる・・との町田市のHPの触れ込みを見ての訪問です。

 

今週は、一定の意図をもって、今年、複数同時に展開していた若手中堅を中心とするグループワークのうちの一つが、法人トップと私の意思疎通の不足に起因して炎上し、その事態収拾に動くという一週間でした。炎上したものを段階的に落ち着かせるのも仕事ですが、動かないものを段階的に動かすより難しいものと実感しています。本日の午前も、一連の動きを思い出しながら、事態収拾に向けての必要条件、制約条件を整理していましたが、少々、煮詰まった感を感じながら、午後から家族と薬師池公園に向かいました。

 

中央高速を降りて、公園に向かいますが、どうしても頭の中は、事態収拾に行きます。全ての事象が見えていれば、事態収拾もわりと簡単なのですが、役所と違って情報の集まりが悪く、どうしても事態の全容を把握しきれないため、対応案が決めきれない・・と思いながら、公園駐車場に向かう角を左に曲がると、家族が、「そっちは町田のリス園よ」と言います。私は、「あなたの見た場所の下に公園駐車場と書いてあります。」とのやりとりでしたが、同じ景色を見ながら、人によって全く見るものが違う・・複数の人が正しい情報を確認しないで思惑で動くと酷い目にあうという今回の件を、また連想させます。今週は、正直、辛い感じの時間が続きます。

 

駐車場から公園に向かうと、家族がまた「表門でなくて裏門なのね。裏ではなく表から入りたいわ。」とおっしゃいます。どうしても今の心理状態から、悪意のない言葉もネガティブに受け取りたくなります。

「裏口入学は違法ですが、裏門は別にいいんじゃないの」と言いたくなる気持ちを抑えると、また、「西門とか方角にすればよいのに。」と言います。同じ場所でも、確かに言葉で印象は違いますが、そんなに事実としては違いがないのでは・・と思いつつも、例の炎上事件が言葉や態度の細部に起因していることをみるに、女性にとっては、結構大事なことなのかと・・いつもは考えないことを考え出します。

 

裏門から入ると、しばらくは坂道を降りて行きます。

するとまた、「あの鳥は何かしら?」とおっしゃいます。「私が、鳥のことに関心ないのに、聞いて答えがあると思うの?」と、どうしても気分的に私の回答が、とげとげしくなります。しかし、それでも「昔に比べれば、普通の会話ができるようになったわ。」とお褒めの言葉をいただきました。

一応、念のため、「昔は、できなかったのではなく、しなかっただけです。」と返すと、「そうなの?」の一言で、あえなく私の反論は撃墜です。

 

坂を下りると。薬師池です。別名福王寺池ともよばれ、天正5年に北条氏照の許可を受けて、水田用水池として開拓された溜池です。江戸時代には、数度にわたり泥砂にうまりましたが、その都度、堀りなおし、現在に至っています。

この池の周囲が梅林です。白梅・紅梅(写真)と咲き始めの状態です。家族は、移動中は、「今日は暖かいから結構咲いてるわよ。」と断定的な見解でしたが、この様子をみると、「あら、やっぱりまだまだね。」とあっさりと前言撤回です。

それを聞いて、数日前に次女が、「お母さんが仮に認知症になったとしても、普段の言動からみて、たぶんわからないと思う。」と言っていたことを思い出しました。今の前言撤回は、まさしく次女の指摘した状態と思わず苦笑です。

 

茶店では、家族はあんみつを召し上がり、私は明け方まで炎上対応をしており、朝食も食べていなかったので、磯辺焼きをいただきました。食事の一瞬は、さすがに、仕事のことも忘れて、日向ぼっこの感じです。毎日が、こんな感じなら、幸せなのでしょうか。

その後、興味深く公園内を散策する家族についていく感じで、歩いていると、少しはストレスも解消し、普通の状態に戻ったようです。

1時間強の時間を過ごし、自宅に向かいました。

 

自宅まであと少し、これで本日の散策も終わりかと思いきや。伯父の携帯から電話です。普段連絡はしないのに何かと思うと、父親が出ました。

「富子(母親)が、極楽湯で倒れて、病院に救急車で運ばれ、現在、緊急手術中だ。」との一報です。

今月は、何かと波風のたつ月となりました。そう言えば、昨年の3月は交通事故。

私にとって、3月は鬼門の月なのでしょうか。明日は東京を出ます。