旅の楽しみ10:横浜で歌川国芳を見る(江戸散策4)

2012年12月3日

今回の都内散策は、足を伸ばして横浜です。
目的地は、家族の企画に従い、原鉄道模型博物館と横浜美術館の二つです。

 

原鉄道模型博物館は、今年7月に開館したばかりの施設ですが、家族は、どこからか情報を仕入れてきて、見学を楽しみにしていたようです。一方、私は、日曜に原稿を書き上げ、サラリーマン時代でいえば代休の1日です(公務員時代に取得したことはありませんでしたが)。

開館時間の11時に現地到着すると、月曜日にもかかわらず、既に開館を待つ列があり、高齢の方から、子供連れまで、皆さん、鉄道ファンのようです。中に入ると、詳しくはわかりませんが、1番ゲージと言われる大きな模型が展示され、実際に、ジオラマの中で走っています。

 

私は、全く鉄道には関心はありませんでしたが、他の方の目の輝き、熱心さほどないものの、それなりに面白いものです。よくも、これだけのものを、一人で作り上げたものと思います。原氏の著書にもあるように、偉大なる「道楽」と思った次第です。ぜひ、皆さんも、一度、行かれることを、お勧めします。

 

次は、横浜美術館の「国芳展」です。江戸時代の文化・文政時代に活躍した歌川国芳と、その流れを汲む弟子達の作品の企画展示です(写真はShopで購入した葉書)。

家族は、最初は、この美術館は初めてと言っていたのですが、施設に到着直後から、「この雰囲気は来た時がある・・」と言い出し、チケットを購入する際、窓口の人に、「以前来たことがあると思うのですが、以前どんな展示をしていましたか?」と大胆な質問を発しました。窓口の人は、驚いたようですが、それでも「いつ頃かわかりますか?」と優しい応対に、でも家族は、「それはわからないのですよね。」と・・ 私は、思わずその場を離れました。

 

展示自体は、国芳ばかりの作品ではありませんでしたが、過去見たことのある広重や写楽の作風とは、大きく違っており、大判3枚つづりの大画面の活用などは、今どきの3D画面と同じようなものだったのでしょう。こうした、過去の常識を飛び越えるような企画が、当時、どのように受け取られたのか、聞いてみたいものです。

また、展示されていた年表を見ると、彼が活躍したのは、今から200年前。経済が不安定な中で、文化が栄える時代でした。その後、天保の改革にも失敗し、誰もが大きく舵を変えることができないまま、混乱の幕末、明治維新を迎えるというキッカケになる時代ですが、今の日本と何となく似ているような気がします。

 

最後に、横浜中華街で食事です。昼の時間を大きく過ぎていましたが、それなりに人もいて、ここは日中間の政治の冷え込みの影響は大きくないようです。

ちなみに、家族は、まだ、「いつ美術館に行ったのか? 娘と行ったと思うが・・」と、引き続き、気にしていましたが、家に帰るまで、わかることはありませんでした。

結論は、「4年前、一人で、図書ボランティア関連のイベントのついでに、セザンヌを見に行った」とのことです。

これにて、本日の散策は終了です。