親と歩く79 穀雨 母親が2.5か月の入院生活を終える

2023年4月22日

季節は穀雨~「百穀春雨」の略語~柔らかく暖かな雨が降り、田畑を潤すとされる時期です。
今年の穀雨は20日でしたが、次の立夏までの3つの期間(候)は、葭始生(水辺の葭が芽吹き始める)、霜止出苗(苗代で稲の苗が生長する)、牡丹華(牡丹が豪華な花を咲かせる)と、ものごとの成長を連想させるものとなっています。

 

さて、2月初に圧迫骨折で家の中で動けなくなっていたところを発見され、整形外科に緊急入院となった母親~今週初に2.5か月の入院生活を終えました。
直接家に戻らずに、短期間の介護施設の利用も考えましたが、母屋が希望の施設に空きがない一方で、一刻も早く行動制限の強い入院を終えたいという母親の要請も踏まえて、直接、家に戻して環境整備をすることにしました。

 

退院日には、昨年夏に購入した助手席のシートが外にリフトで出てくるタイプの軽自動車で迎えに行き、母親は、スタッフにお礼を言って整形外科を出ました。家に戻ると、何年も咲いてなかった庭の牡丹(写真)が母親を出迎えです。季節的にも少々早く、不思議な気はしますが、良い兆候と捉えることに。
しかし、家に落ち着くと、ひとしきり「あの看護師は態度が悪かった」「行動制限が強く監獄も同じだ」と奥方相手に悪態をつくのが聞こえてきました。入院当初は、緊急で入院できて「助かった」と思っていたはずでが、少し良くなると、この始末に・・苦笑いしかありません。
入院前に数か月行っていた在宅リハビリ(歩行機能の維持目的)も、「意味はない」と勝手に止めたのを思い出し、奥方経由で「勝手に止めたから入院する羽目になったのでは?」と水を向けたところ、「あれはダメだ」と反省もない様子・・今回も勝手にサービスを止めて、同じことを繰り返す懸念が強まりました。

 

まずは奥方の差配で、相談員等と相談して家での環境整備~末期がんで在宅療養をした父親のために整備した家屋内の段差解消・手すりの他、年末に作った屋外の玄関までの手すりに加えて、追加的な段差解消・仮設の手すりの設置などを進めました。遠隔操作可能な屋内の監視カメラも設置済みです。
私たちが普段は居ないので、宅配弁当と毎朝のヘルパーも予定していますが、既に、「自分で何でもできるから、ヘルパーはいらない」と言い出し、奥方から強く「説教」されたようです。事業者には、「母親が来るなと言い出しても原則行くように。説得は奥方がする。」と伝達~予防策は講じました。
年を取ると子供に戻るという言い方もあります。子供であれば、稲の苗が成長しいずれ実るような楽しみもありますが、子供に戻った年寄りの「穀雨」から始まる在宅生活・・近々、毎週末に施設でショートステイと在宅・施設の混合生活と思ってはいますが、それも含めて、どのようになって行くのでしょう。

 

今月末には東京に移動ですが、10日ほどしたら数日福井に戻って様子見の予定。その際に、どのような成長・後退を見せているか・・

怖いもの見たさの心境です。できれば想定する最悪を下回らないで欲しいものです。