親と歩く58 白山の麓で熊丼を食す父 しかし本日はテディベアズ・デー

2016年10月27日

今月は母親の誕生月。81歳のお祝いは2週間前に親子で初のちゃんこ鍋でした。
母親は外出の際には、夏に買い与えた杖を愛用しているようですが、杖があるときは割としっかりしているものの、杖がないと極端に足元が覚束なくなるようです。こうした介護用具の存在が老いを加速しているようにも思われ、なかなか難しいものです。

 

さて、今回は、久しぶりに自車で福井に戻ったので、紅葉を求めて遠出の予定です。
昨年10月も白山白川郷ホワイトロードへ向かいましたが、庄川峡経由で今年も白山白川郷ホワイトロードへ。少々遠いので、いつもより早く昼前には出発予定でしたが・・
母親はいつもの健康運動施設からは早く戻ってきたのですが、父親が見当たらないとウロウロ。思い立つと行動を抑えられない父親ですので、また畑仕事に夢中なのかと思いきや・・私の奥方に頼まれたコメの準備に勤しんでました。新米を食べさせたいらしく、届いたばかりの新米を精米していたようですが、既に出発時間は超過・・怒るに怒れず苦笑い。父親は食事もそこそこに準備を終えて車に乗り、やっと動き出しましたが、今度は母親が日帰り温泉に行くための「タオルを忘れた。」と叫んで・・Uターン。結局は、昼過ぎの出発になりましたが、いつものパターンを変えると対応できないのも、高齢のせいなのでしょうか。

 

最初の目的地の庄川峡に着きましたが、スタート時の遅れで、予定の遊覧船は既に出航。ただ、色づき始めた程度の紅葉でしたので、「紅葉が奇麗ならよいが、これでは船に乗る意味がない。」との母親の言で、次の便を待たずに、庄川沿いを南下して五箇山の相倉集落へ向かいます。
到着後、車の乗り降りで、2人がいつもよりモタモタ・・車をSUVに買い替え車高が高くなったのもありますが、前回はそれほどでもなかったので様子を聞くと・・父親は精米でかいた汗で体が冷えて足がつった、母親は出発時のバタバタで杖を忘れたとの由。こうした出発時の余波にも苦笑いです。
4年前、2人が手術する以前に、五箇山の菅沼集落に来た時のことを話しながら2人は集落を散策してましたが、母親は、いつの間にか道端の枯れ枝を拾って杖にしています。力を入れると折れそうな感じですが、不思議と足取りがしっかりしています。杖依存が進んでいるのかもしれません。

 

通行規制の時間を気にしながら白山白川郷ホワイトロードに向かいましたが、太陽が山に隠れる時間となったせいもあり、昨年ほどの紅葉の奇麗さではありません。今回、東京から福井の移動で、長野・富山の見ごろと言われる紅葉の地を通りましたが、いずれも赤は枯れた感じで色が良くない印象・・ここでも同じでした。

通り沿いで駐車して紅葉をゆっくり見るかと聞きましたが、「出遅れたので時間もない。早く温泉に。」との指示に従い、最寄りの露天の有名な日帰り温泉に向かいました。

温泉で、クマの剥製を見つけて、2人は記念写真。1時間ほど、温泉に浸かって本日の予定は終了です。

 

そこから自宅に向かいましたが、近くで地元の料理屋を見つけて入ると、熊料理のメニューが・・お昼が不十分で空腹の父親は、当然のように熊丼を、私も熊うどんをお付き合いです。
帰宅後、本日は「テディベアズ・デー」だったと知りましたが、そもそもテディベアは、新聞掲載されたエピソード~狩りで小熊を撃たなかったルーズベルト大統領(愛称テディ)に因んで、熊のぬいぐるみに名づけられたとのこと。
そうした日に、熊を食べたのも何かの縁でしょうか。少なくとも食べた熊が、小熊でありませんように。