2016年5月18日
一昨年は、自車で退院した両親と能登へ、昨年は、開業直後の北陸新幹線で長野でしたが、今年は、自車で岐阜県板取川上流の一軒宿に向かいます。
昨年は、某法人が職員対応で「不祥事」を起こし、その対応で徹夜明けでの出発でしたが、その問題も今年3月末に和解が成立。ただ、その後2か月近くたっても、法人が最終処理にもたつくというお粗末な状況ですが、それでも気分的には楽な状態での出発です。
例年は、一泊することで家猫が寂しがらないかと心配し、ひと悶着を起こす母親ですが、今回は、早く出ようと言い出し、変調気味ながらも予定より早くの出発です。宿までは一般道で約150kmの距離。高齢でお手洗いの近くなった両親のため、途中2度の休憩を予定~雲海に浮かぶ城として名が広まりつつある大野城を正面に見て、また新緑が美しい九頭竜川沿いを走り、最初の休憩地である道の駅九頭竜の直前で、ちょっとした事件が起きました。
父親が急な尿意を我慢できず、「車を止めてくれ」と言い出しましたが、カーブの続く山道のため停車できるスペースもなく、しばらくして停車したものの間に合わず・・初めてのことに、父親はショックを受けたようです。
こうした時に責めたりすると、後々、外出を嫌がるようになり、急に衰えることがあるとの話を思い出し、途中で下着を購入するなど、淡々と「事故処理」にあたったところ、第2の休憩地、郡上八幡では、城に上るなどショックから少しは立ち直ったようでした。
それでも、郡上八幡から長良川・板取川沿いを移動する、日差しの強い車内で、「トイレが近くなるといけないから、水分は摂らない」などと言いだすものですから、「脳梗塞になるから、水分はこまめにとるように。出たものはしょうがない。」と苦笑しながら話をするしかありませでした。
予定より少し遅れて宿に入りましたが、「こんな遠いところに客は来ないだろう。静かすぎて、寂しいくらいだ。他の温泉街のほうがよい。」と、到着早々の第一声です。それでも、温泉に入ったり、地元食材の夕食を食べ早朝に家族風呂に入ったりと時間を過ごすうちに、宿の良さが気に入ったらしく、朝出発する頃には、「これまでで一番良い宿だった。」と、到着時とは逆の評価に。近しい人にお土産を買うなど、ご機嫌な感じでした。
最近、個人的に利用する頻度が高くなっている日本秘湯を守る会の宿を、親に試してみたのは、成功のようです。
宿を出て、昼前には岐阜城に到着。
ロープウエイで山に登れば、すぐに城だと思ったのが大間違い。下車後、数百mの坂・階段が続く地図をみて、途中の展望台で折り返そうかと考えましたが、両親は、城に行くとききません。やむなく先に城に着いて、眼下に流れる長良川を望みながら、汗を拭いて待つことになりましたが、そのうちに杖をついた2人があらわれ、「途中で会った人たちに年齢を聞かれたので、2人とも80歳を超えていると言ったら驚かれた。」と自慢げに話をします。確かに、昨日よりは、元気が出てきたようで、一安心です。
最後に、美濃一宮南宮大社に参拝して、1時間程度で家に到着。
2人の年齢による衰えの面と、まだまだ元気な面の両面を見る小旅行でしたが、まずは無事に終了したことに感謝です。2人は、旅の思い出を語りながら休むことでしょう。
しかし、私は、これから県庁幹部の一員となった高校の同期と飲み会と、本日の行事は続きます。