親と歩く48 越前がにの郷 日本海を望む露天風呂へ

2015年8月28日

8月半ばは、帰省の時期ですが、我が家も、昨年同様、仕事で忙しい長女を除く、家族4人が福井に戻り、数日を過ごしました。

しかし、何かと行事が重なり、全員で出かけることもなく、慌ただしく終わった感がありました。

 

そうしたこともあり、今回の福井滞在は、いつもより、少々長めにして、落ち着いた時間を持つことに。
せっかくなので、7月に北海道から帰任した知人に連絡をとり、一席をと声をかけたところ、昨日の飲み会セットとなりました。彼とは、1月の福井、5月の北海道と、続けて予定がキャンセルになり、2度あることは3度あるとの可能性もありましたが、彼は、予定通り、無事退院して、飲み会となりました。
高校時代の同級生でもないのですが、全く違う業界の人なので、それぞれ刺激することがあるのでしょう。楽しい話に、少々深酒・・本日は、二日酔い気味に目覚めることになりました。

 

いつも通り、3人で家を出ましたが、今回の目的地は、越前海岸の真ん中あたりにある「越前温泉 漁火」です。

両親は、10年以上前に、姉や親戚と行ったことがあるとのことでしたが、景色が良かったので、行ってみようということになりました。
越前海岸に行くには、いくつかの道がありますが、いずれも山を越えることが必要です。平野部から山間部に入ると、母親が、「あれは学校か?」と突然言い出しました。「昔、漁火に行ったときに、道を間違えて、気がついたら学校の校庭に出ていた。」と続けます。父親も、「その後、鉄工所のようなところに入って、道を聞いたなあ・・あの時は、2人で行ったよな。」と、その後も15年ほど前の話が続きました。

その頃、私は、お役所で診療報酬改定の担当をしていた頃ですが、こうした両親の生活の様子は、何も知りませんでした。それが、今では、それなりに2人の様子が見えるようになっています・・私の生活の質は上がったのだろうと感じます。

 

さて、山の高台で休憩し、眼下に広がる日本海を暫し眺めてから、山道を下ると目的地~「道の駅 越前」を中心とした、越前町公共施設管理公社が管理する複合施設です。
時間もあるので、まずは「越前がにミュージアム」を見学です。いつも通り、2人は、ゆっくり歩きながら、館内を見学します。越前カレイに触れるところでは、おっかなびっくりの感(写真)がありありとしたり、3D映像では、2人とも手を動かし何かに触ろうとする姿が見えたりと、なかなか微笑ましいものです。

 

1時間ほどして、道路の反対側にある「漁火」に向かいましたが、2人は不思議そうな顔をしています。聞くと、昔来たことのある温泉とは違うということのようでした。そうは言っても、表示は「漁火」です・・。

1時間ほど経って3人が集まると、2人はそれぞれ店の人に確認したようで、「数年前に、ここに移転したようだ。」と口を揃えました。昔のほうが、風情があったようですが、それでも露天風呂から見える日本海の景色は気持ちのよいものです。夕陽のときには、確かに綺麗だろうと想像はできましたが、残念ながら夜早く寝る2人のことを考えると、夕陽を見る時間まで風呂にいるわけにはいきません。
温泉を後にして、近くの料理旅館で、3人で食事です。2人は海鮮丼、私はイカ丼をいただきましたが、いつもは「魚は嫌い」という母親も美味しそうに食べています。やはり新鮮なものは違うのでしょう。食べきれない魚は、パックにして、家で両親を待つ猫・・通称「アッちゃん」にお土産です。

 

最後に、店の女将さんからは、「今どき、両親を連れて歩く人は珍しいです。親孝行のお子さんをもって幸せですね。」と言われ、両親も心なしか嬉しそうでした。
一方、煽てられた私は、その店のチラシをいただき、11月6日の越前ガニ漁の解禁後には、来客を連れて、ここに泊まるか・・と考え出しました。我ながら、単純なことに苦笑いです。