親と歩く33 子供に元気を分けてもらう企画は失敗に・・

2014年5月27日

今回は、福井県立児童科学館(エンゼルランドふくい)に行きました。

 

父親が黄金週間明けに、病理検査の結果、「悪性リンパ腫」の診断を受けました。転移はないと確認されましたが、そのまま入院による抗がん剤治療を開始。本来であれば、本日も入院中という予定でしたが・・医師との関係性が悪く治療を中断、数日前に退院しました。
その状況は、いずれまとめることもあるでしょうが、正直、「いまどき、こうした医師もいるのか・・」というのが率直なところです。

 

さて、父親は退院したものの、ちょうど感染症のリスクが高い時期です。安全を優先すれば、外出も避けたほうがよいのでしょうが、ここは気分転換も兼ねて、芝生も広い福井県立児童科学館に向かうことにしました。

 

科学館に着くと沢山の子供と母親が、芝生の上で走ったり食事をしたりしています。ちょうど遠足か、野外活動の日に重なったのでしょう。福井で、こんなに大勢の子供が遊んでいるのを見るのは、福井に本拠を移してから、初めてかもしれません。
本日は暑かったせいもあり、噴水に子供が入り水遊びをしている姿(写真)もあります。こうした様子は、元気も出るのですが、年を重ねて来ると、かえって疲れる場合もあります・・今回は子供から両親に元気を少しわけてもらおうと、施設に入ることに。

 

面白そうな施設ではあるのですが、施設内も子供が走り回り、外よりうるさい感じです。換気も悪いのか、空気も淀んだ感じがします・・案の定、しばらくして両親はベンチに座り、動こうとしません。大丈夫か・・と思いつつ、喧騒を避けて良い空気を吸うために屋上に移動すると、両親とも、少し元気を取り戻しました。
「うるさいのはかなわん。ここは静かでよい。」と両親が言っているのを聞き、「普段は耳が遠くて聞こえないのに、うるさいのはわかるのだな・・」と不思議な気がしましたが、子供の施設に来て元気を少し分けてもらおうかという企画は、今回は、完全に失敗でした。
二人とも、歩く姿には覚束ないものを感じますが、母親は1か月前よりは確実に良くなっているようですし、父親も1か月後には、少しは元気になっていることでしょう。6月下旬には、母親の快気祝いで、両親を和倉温泉に連れて行く予定ですが、これが二人の当面の目標になればと思う次第です。

 

ちなみに抗がん剤治療は半年近くかかる予定でしたが、今年で84歳の父親の平均余命は6~7年。なかなか難しいところですが、「病気を治す」のは、それ自体が目標ではなく、「よりよく生きるための手段」の一つであるという原則に基づき考えるしかありません。信頼のおける知人(病院長)にも意見を聴いて、来月の和倉温泉で、私から父親に選択肢を示してみようかと思います。

 

いずれにしても、あと数年は、親と歩くが続くことは間違いありませんが、だんだんと行く場所の選択肢が少なくなってきたことが、最大の悩みかもしれません。