親と歩く30 PM2.5の注意喚起の中 小松の航空プラザに

2014年2月26日

今月は、石川県の小松空港に隣接する航空プラザに行きました。

 

毎月1回の外出が基本ですが、今回は福井に戻ってから、順調に確定申告や仕事の処理も進み、時間の余裕もありました。また、福井の湿度のお陰で、乾燥する東京で出ていた喘息もおさまってきました。

天気予報をみると悪くなそうなので、両親を誘うと、直ぐに行くことが決まりました。以前は、出かけるとなると母親がグズグズ言っていましたが、今では、行くのが楽しみになってきたようです。

 

朝から快晴の天気。短時間で現地に着くと、快晴の天気の下、施設外に置かれているヘリコプターに乗ったり、練習機を覗いたりと、足元は危ないのですが、興味津々の様子です。

それを横目に、20日ほど前に、会合の予定を急遽キャンセルし、実家に帰った知人からのメールを見ていました。

 

母上が病気で倒れ、危ないと言ってのキャンセルでしたが、一命はとりとめられ間もなく退院とのこと。しかし、自宅での看取りも考えてとの由。倒れた母上は86歳、認知症らしき症状が出始めたらしい父上は88歳と、ちょうど私の両親の6年後の年齢に相当する年齢です。

知人からは、この間は週末は毎回地元に戻っていたが、元気なころに数多く両親と出かける機会がなかったのは残念との記載を受け取り、今の自分と重ね合わせました。いずれは訪れる現実ですが、それを想いつつ、本日も時間ができたのは良かった・・と思った次第です。

 

さて、施設は全員無料と、30回の外出の中では珍しいケースです。

グライダーからジェット機まで揃った日本海側唯一の航空機の博物館とのふれ込みの通り、何台もの飛行機が置かれています。愛媛県八幡浜出身の二宮忠八氏が考案した日本初の人力飛行機の模型もあり、二人は、さらに興味深く見ています。私が生まれる前に造られたヘリコプターに乗り込み(写真)、操縦をしているようにふざけたりもしていました。

この施設には、YS11のシミュレーターも置かれており、母親がしきりに父親に「やってみたらどうか」と促しています。さすがに、遠慮したようですが、もし中学生の孫(男)がいたら、一緒にやりそうな雰囲気です。中学でバスケットを始めた私の息子と、いずれ一緒に連れて来るのも悪くないかと思ったりもしました。

 

比較的短時間で終わるかとの当初の予想に反し、見学の時間は90分近くとなり予定をオーバーしましたが、急ぎ帰路につくと、父親が「暖かいせいか、ガスがかかっているようだ」と言い出し、母親も「天気で地上の水が蒸発したのか」と相槌を打っていました。すると、車内のラジオから、「石川県では、大気汚染の原因とされる微小粒子状物質PM2.5の注意喚起情報を初めて発表した。」と流れてきました。

さらに、「不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動はできるだけ控えましょう。 特に、呼吸器系や循環器系の疾患のある方や、小児、高齢者の方は、体調に応じて慎重に行動してください。」と付け加えられました。

 

今さら言われてもな・・と思いながら走っていると、1週間ほど前から喘息気味と言っていた母親が、少々咳き込みながら、母親の家系は喘息が多く、数十年前に親族が喘息で亡くったという話を始めました。初めて聞く話ですが、続けて、「博一の喘息は私の家系。登貴美(姉)は脳梗塞なので父親の家系。」と言います。最期に、父親に向かって、「あんたは、その歳だから大丈夫かね」と、珍しく、父親の健康に気を遣う言葉を言いました。

私が言い続けた「二人で一人前」の意識もそろそろ定着し、お互いに気を使っているのかもしれません。

 

それほど老いが進みつつあるのか・・ 知人の言葉を思い出しながら・・

しかし、極楽湯に着く頃には、母親だけでなく私の咳も戻ってきてしまいました。

私の当面の難敵は、どうも老いではなく、東京の乾燥と北陸のPM2.5 のようです。