親と歩く29 足羽山の麓 愛宕坂沿いの小さな施設に

2014年2月12日

今月は、福井の中心部にある足羽山の麓 愛宕坂沿いにある茶道美術館と橘曙覧記念文学館に行きました。

 

今回、東京から福井に戻ってきたのは8日。関東では20cmを超える積雪があった日です。

福井駅でお客を出迎え、越前海岸で蟹を食べて、芦原温泉に送る・・という企画のため、予約している東京発の新幹線より早めの新幹線に乗り動き出しましたが、小田原駅を通過した段階で既に1時間遅れ。

念のため関ヶ原での雪で新幹線が遅れることを想定して、余裕を持って名古屋で在来線乗換えとしたものの、既に間に合わない状況。しかし、早めに乗った新幹線が、米原も止まる「ひかり」とわかり、急遽、米原乗換に方針を変えたところ、名古屋で乗り損なった「しらさぎ」に米原で乗ることができるという幸運に恵まれ、何とか福井には数分遅れで到着。

お客さんを待たせることもなく、予定通りの蟹ツアーとなりました。

 

翌日も、「JRのあわら温泉駅にエレベーターがないのは吃驚。観光に来て欲しいという感じがない。」という酷評にうなずきながら、恐竜博物館等にアテンドしたのですが、寒さのためか咳こむようになり、一連の予定が終わって自宅に戻ったときには、既に喘息の状態になっていました。両親は、こうした私を見ると、「○○はどうだ」「○○は欲しいか」などと、過剰に心配をしてきます。何となく世話を焼くのが嬉しそうに見えるのも癪にさわる所です。

基本は静かに寝ていたいので、あまりに頻繁に「まとわり付かれる」と、体調不良もあり、段々とイライラしてくる・・そして熱も出るという悪循環に入ることに。それでも11日の休日は、自宅で仕事はしながらも、どこにも出歩かず静かにしていたお陰か、何とか外出が可能な状態になりました。

また、いつも出かけるとなると、何かと言う母親も、「最近の楽しみは、博一と出かけること。」などと、今回は殊勝なことを言うので、出かけないわけにもいきません。

 

当初からの予定通りに、午年関係の企画展示を行っている県立の郷土歴史博物館に向かいました。

しかし、到着すると「本日休館」の看板が・・・いつもは出かける前にはHPで休館日などを確認するのですが、今回は、忘れていました。休日の翌日は休館というルールに該当する日だったのです。

両親は、それでは風呂に行くか・・という感じでしたが、以前、足羽山の麓の愛宕坂の小料理屋に食事に行った際に、小さな美術館、記念館が並んでいたことを思い出し、急遽、そちらに向かうことに。

 

同じく休館か・・と思いましたが、市立のせいか? いずれも開館という幸運に恵まれました。

いずれも坂の途中にあるのですが、茶道美術館の駐車場からエレベーターで坂の上に出ることができます。二人は茶道には全く縁のない人生を送ってきましたが、それなりに美術館の展示を楽しんでいます。狭い美術館の中で、二人がそれぞれ別に動き、すれ違う姿(写真)も面白く思えます。

展示品自体は大したことはありませんが、それぞれじっくりと見ています。しかし、私が軽い咳をすると、周りに集まってきて、「大丈夫か」「薬は飲んでいるか」などと小学生を心配するような態度です。おちおち咳もできません・・

 

30分ほどで、坂の向こう側にある橘曙覧記念館に移動です。こちらは、20年前の天皇皇后両陛下訪米の際に、クリントン元米国大統領が米日の友好を示すために引用された短歌「たのしみは朝おきいでて昨日まで無かりし花の咲ける見る時」の作者であり、元大統領からの手紙も記念館にはありました。

この歌には、初めてみたとき「急に花が咲くことはないはず。昨日まで気づかなかったことが不思議だ・・。注意力が散漫なのではないか?」とコメントして、家族に笑われた記憶があります。少々、発熱気味の頭で、当時のことを思い出していると、また、「少しは良くなったか」と、付きまといます。いくつになっても子供は子供なのでしょうが、51歳にもなった「オジ様」に、ここまで心配するのもいかがなものかと・・。

 

そういうやりとりをしながら、極楽湯に着いたのは、当初予定の3時を少し過ぎた頃でした。

今回は、ハプニング続きの福井滞在でしたが、いずれも数分遅れでクリア。日頃の行いの良さのお陰でしょうか(笑)

明日も雪の予報・・九州行は順調でしょうか。幸運が続きますように。