2013年11月14日
今回で3年目に入る親と歩くですが、両親と3人での宿泊旅となりました。
一昨年末に家族と両親の7人で、昨年末には家族と義父母の7人で、それぞれ温泉宿泊はありましたが、今回、はじめて3人での宿泊をすることにしました。
10月に立山に行ったので、今回は、紅葉も見ごろと思われる黒部渓谷へと考えたのですが、地理的に日帰りも可能なものの、最近では、年齢的な問題か、お手洗いが近くなり、また1時間以上座席に座っていると歩くのに支障が出るのを見て、行くなら宿泊か・・と考え、福井に戻った際に、2人に打診をしました。
父親は賛成しましたが、母親は「猫が可愛いので、ほっておけない。」「20年前に行ったことがある。」と愚図愚図言います。説得するのも疲れるので、宿をネットで予約し、2日ほど話題にもしませんでした。
その間、冬並みの寒波で北海道、東北では初雪、それも大雪のTV報道です。どう言うかな・・と思いつつ、2人を見ると、母親は「雪が降ると危ない」と、また消極的な意見を言うので、「季節がら車にはチェーンが積んである。ご心配なく。」との、軽いやりとりがありました。
さて、昨日の朝、「午前中には出発しますので、準備してください。」と両親に通告すると、母親は、「猫がいるので、宿泊はできない。日帰りなら・・」と言い、父親は「母親が行かないのであれば、私も行かない。」と言います。この2日間、2人で、いろいろやりとりがあったようですが、愚図愚図言う母親に、父親が『臍を曲げた』様子です。
笑いそうになりましたが、「私より猫が可愛いのですか? 行かなくてもよいが、行っても行かなくても、お金は払わなければならないので。」と言うと、母親も、「お金がかかるの? キャンセルしても・・」と言い、もったないと思ったか、行くそぶりを見せたので、「では、11時に出発ですので、直ぐに準備ください。」と宣言し、母親が猫の餌の準備を始めたところで、行くことが事実上決定しました。父親も機嫌を直し、せっせと準備を始める姿が面白く見えます。
出発時は小雨でしたが、最初の休憩地の徳光PAでは、日本海に虹が出るのが見え、天候も回復傾向に。次の休憩地、高岡の瑞龍寺(前田利長の菩提寺)では、概ね傘もなく境内を散策できるように。最後の休憩地、魚津の埋没林博物館では、寒いものの傘はいらなくなりました。
両親の状態から、いつでもお手洗いに行けるようにと、高速を真っ直ぐに行くのではなく、富山に入ってからは国道8号線を走ることにしましたが、途中休憩地に選んだ瑞龍寺、埋没林博物館には、2人は来たことがないらしく、楽しげに見て歩いています。特に、埋没林博物館の大水槽内にある巨大な杉の根には、2人とも「見る価値がある」と、長い時間をかけていました。
何やら話す両親の話に聞き耳をたてると、「来てよかった」とのこと。私の作戦勝ちです。3年目に入る両親との外出で、2人の操縦術も、確実に上達したようです。しかし、2人がご機嫌になる一方で、私は、スマホを地面に落として、画面にヒビが入るという不幸が起きました。前回の立山では電池の不調、今回は本体損傷と、私にとって、富山は方角が悪いようです。機能は問題ないのが、唯一の救いでしたが・・
さて、博物館から1時間もかけずに、宇奈月温泉に到着です。宿の食事では、小食になってきた両親が「多すぎる」と文句を言うのが目に見えているので、予約は朝食だけの内容です。宿の風呂に入ってから、温泉場の外の和食屋で、2人の好きなものを注文しての食事。また、宿に戻ると、風呂に入ったりと、各自、自由行動です。別行動が可能なように、二間の和洋室を確保した効果です。
私は、山あいのPCメールが届かない環境下で、原稿書きに勤しんでしましたが、トイレに行くと、誰もいないのに鍵がかかって入れません。母親が、鍵をかけてドアを閉めたようです。すると、風呂に行った母親が、オートロックのドアに締め出されて、外で騒いでいます。
ドアを開けると、「鍵もかけていないのにドアを閉めると、開かなくなるのは変だ。」と文句を言いますが、ドアの説明をしても無駄なので、「これからは、ドアを少し開けて出なさい。」と解決方法だけを示し、トイレのドアはホテルの人を呼んで解決です。いずこにいても、具体的な問題解決が、私の役割のようです。
本日は眩しい朝日で目が覚めました。
ホテルからみるだけでも、紅葉の山々が重なる中で、山頂にはうっすらと雪がかかっています。緑の杉、紅葉の木々、白銀の雪のコントラストが美しく感じます。
トロッコ電車に揺られて、黒部渓谷を鐘釣駅まで1時間ほど走りましたが、眩しい日差しの中で、緑、赤、黄、白のコントラストが、さらに鮮やかになっていきます。腕が悪く、うまく写せませんでしたが、その雰囲気を少しでも感じてもらえればと思います(写真)。
富山の13日の初雪は、近年では3番目の速さとのこと。駅売店の方に聞くと、「この辺りは昨日は一日雪。今日は最高の日です。紅葉と新雪が一緒に見られるのは珍しいです。」との由。また、最終駅の欅平駅周辺では、雪のため遊歩道は閉鎖とのことでしたが、鐘釣駅周辺では問題なく散策可能でした。2人とも、黒部渓谷に来たことはあるようですが、周囲を各自のペースで散策し、今回は「記憶に残る」と満足げでした。
トロッコ電車を降り、2時間半後には、無事、福井の自宅に到着です。
私も、原稿書きの仕事も進み、2人が喜ぶ姿を見る良い時間を得られました。スマホの犠牲はありましたが、1泊2日のトータルでは、プラスだったでしょうか。
明日には東京に移動・・まずはスマホの修理からです。